こんにちは。パソコンクリニックです。
今回は、明石市二見町のお客様です。
パソコンが「変形した」という事でお持ち込みいただきました。
診断の結果、バッテリーの膨張しており、キーボードが内部から押し上げられておりました。
原因について、以下で詳しく解説していきます!
バッテリー膨張とは?背景知識を整理しよう
- バッテリー膨張のメカニズム
- 膨張の兆候と注意点
- メーカーの公式見解とアドバイス
バッテリー膨張のメカニズム
バッテリー内部の化学反応により、ガスが発生しバッテリーが膨らむことをバッテリー膨張と呼びます。
リチウムイオン電池の場合、過充電や高温環境でリチウムイオンの異常な反応が起こり、ガスが発生するのが主なメカニズムです。
バッテリーの熱暴走を抑えるセパレータが破損することも膨張の原因となります。
膨張の兆候と注意点
バッテリー部分が膨らみ、パソコン本体が変形するのが最大の兆候です。
また、タッチパッドが使いにくくなったり、キーボード付近から異音がする場合も要注意です。
膨張が進行すると破裂や発火の危険性があるため、早めの対応が必要です。
メーカーの説明書に記載されている警告印などにも注意しましょう。
メーカーの公式見解とアドバイス
膨張したバッテリーの使用中止を呼びかけるメーカーが多いです。
交換方法やデータのバックアップ方法もアドバイスしています。
保証期間内であれば無償交換を行なうケースも。
しかし一部のメーカーは「多少の膨らみは製品特性」との見解を示しています。
バッテリー膨張の原因
- 長時間の充電と発熱が引き起こすトラブル
- バッテリーの劣化と物理的ダメージ
- 劣悪な製品選択のリスク
長時間の充電と発熱が引き起こすトラブル
充電しすぎることで、バッテリーの温度が高くなり、リチウムイオンの反応が活発化してガスが発生します。
一般的には充電量80%で充電を打ち切るのが好ましいとされています。夜間の充電も避けた方が良いでしょう。
防止には、定期的なシャットダウンと、過充電防止アプリの使用が有効です。
バッテリーの劣化と物理的ダメージ
バッテリーは充放電の繰り返しで劣化します。
寿命は500回程度。この劣化で化学反応が不安定になり、膨張の原因となります。
また、落下などの衝撃でセパレータが破損すると、熱暴走を抑えられなくなる危険性があります。
慎重な取り扱いと早期の交換が必要です。
劣悪な製品選択のリスク
品質の劣る非正規品のバッテリーを利用すると、寿命が短く、膨張のリスクが高まります。
3000円程度の極端な低価格品は信用できないので避けましょう。
定評のあるメーカーの正規品を、公式サイトや大手通販サイト経由で購入するのが無難です。
バッテリー膨張を防ぐための対策
- 充電と放電のバランス良い利用
- 高温環境の回避と放熱対策
- 正規品の選択と定期的な点検
充電と放電のバランス良い利用
バッテリーの寿命を延ばすには、過充電を避けつつ、定期的に充電と放電を繰り返すのがコツです。
充電量80%で充電を控えめにし、月1回程度のフル放電を行うのが理想的です。
残量が30%以下になったら充電する、といった使用法もおすすめです。
高温環境の回避と放熱対策
バッテリーの過熱は膨張の一番の原因です。
熱がこもりやすい布団の中や車内では絶対に使用・充電しないようにしましょう。
冷却パッドの使用や、パソコンの周囲を整風することも予防策として効果的です。
正規品の選択と定期的な点検
前述の通り、正規品の利用が安全性の面で重要です。
半年に1回程度、バッテリーの膨らみや変形がないか確認するのも予防になります。
膨らみが見つかった場合はすぐに交換しましょう。
定期的なメンテナンスで異常を早期発見できます。
バッテリー膨張後の対応策
- 膨らんだバッテリーの安全な取り外し
- 交換の判断基準と手順
- データのバックアップと復元
膨らんだバッテリーの安全な取り外し
バッテリーが膨張している状態で パソコンを使用し続けるのは危険です。
パソコンの電源を切り、膨らんだバッテリーを慎重に取り外しましょう。
取り外しに自信がない場合は、PC修理業者に依頼するのが賢明です。
無理に取り外そうとすると、破裂する可能性があります。
交換の判断基準と手順
バッテリーの膨らみが5mm以上ある場合は交換が必要です。
交換は可能な限りメーカーや、パソコン修理店に依頼し、新品のバッテリーを入手するのがベスト。
交換には7,000円~15,000円程度の費用が掛かります。
データのバックアップと復元
バッテリー交換時にはパソコンのデータをバックアップしている方が安全です。
重要なデータはクラウドストレージなどに事前にバックアップしておきましょう。
OS起動後にバックアップデータを復元すれば、作業前の状態に戻すことができます。
バッテリー膨張を避けるための日常的な注意点
- 温度管理の重要性
- 外出時の取り扱いと充電
- 残量表示の確認と適正充電量
- PCのクリーニングと適切な保管
温度管理の重要性
常に10~30度の環境に保管するのが理想です。
夏場の車内は特に要注意。部屋での放置場所にも気を配り、風通しの良い場所にすることをおすすめします。
睡眠時はACアダプターを抜くようにしましょう。
外出時の取り扱いと充電
外出時は振動と衝撃から保護するため、しっかりしたバッグに収納しましょう。
空港などの金属探知機を通過する際も、必ずバッテリーを取り外す必要があります。
残量表示の確認と適正充電量
バッテリー残量をこまめにチェックし、30%を切ったら充電するようにしましょう。
満充電には3時間程度かかるので、深夜の長時間充電は控えめにすることをおすすめします。
PCのクリーニングと適切な保管
定期的にパソコンの内部を清掃し、ホコリやゴミがバッテリー部に付着しないようにします。
保管時は直射日光が当たらない場所に、湿気のない状態で収納しましょう。
まとめ:パソコンの長寿命化と事故防止のコツ
バッテリーの膨張に関する予防策、対処法、注意点を解説しました。
過充電の防止、放熱対策、定期メンテナンスの実施が、膨張トラブルの回避に有効です。
早期発見と適切な対応を心がけることで、パソコンの安全な長期利用が可能となります。
お困りの際は、すぐにお電話ください。
パソコンクリニック
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